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椎名林檎の-野性の同盟のあなた

椎名林檎が作詞作曲を手掛けた曲は、面白いものが多いです。

 

最近で一番面白かったのは、野性の同盟/柴崎コウ

野性の同盟

野性の同盟

テレビ朝日系木曜ミステリー「科捜研の女」の主題歌だったそうです。ほほぅ…(真顔)見てません、すみません…。

 

作詞も、もちろん面白いのですが、作曲がすご〜く!面白い。

初めて聞いた時、ちょっと私なぜか「サビがない!」と思ってしまいました。

実際には「サビは、あります!」

何度か聞くと、あ、やっぱあるじゃん//と。なぜサビがないように聞こえたのかな?それは、今流行の(?)変拍子調だから。

変拍子って、聞きなれない音を羅列しているせいか、胸がざわっとする不思議さがあって、とっても癖になります。飽きっぽい性格なので常に新しい刺激を求めているせいなのか、新しい感覚がして、ドキドキが止まりません。楽しい。変拍子、イイ。

 

そんな挑戦的な楽曲にのせて、林檎節が炸裂する歌詞は圧巻。

 

*綯い交ぜ(ないまぜ)

*しじま一点に

*諂う(へつらう)

 

知らない言葉たち…。

 

綯い交ぜとは、歌舞伎用語で、いろいろのものをまぜ合わせて一緒にすることの意もある。

しじま一点とは、(静寂=しじまと変換できる)静まりかえって、物音一つしないこと。静寂(せいじゃく)。

諂うとは、人の気に入るようにふるまう、またお世辞を言う。おもねる。こびる。追従(ついしょう)する。

 

勉強になります。

林檎さんの古典的語録の引用は、様々な言語を独学で修得した頭脳の高さの集大成のようで、かっこいい。それに、古典的表現の世界を教えてくれたのは、きっと中村勘三郎さんなのかな。二人の恋愛がとても素敵なものだったのだろうと伝わってくるような、儚さと夢見心地な感覚の歌詞。

 

そう「生きている」という

絶望だけが 君と僕とを

結わえている野性

 

沈黙が正しくて、会いたいというオブラートで美しい表現ではなくて、会いたくなったかを考えて欲しいよ、顔が拝みたいよ、ってただかっこいいだけでは済まされない恋の本質を、見慣れない語録でリアルに表現している。

 

こんな音楽が聞きたかった。

 

インタビューで、

natalie.mu

歌い手さんに歌い込まないよう頼むのは罪深い事。でも、それを柴崎コウさんが完璧に表現してくれた。と喜ぶ様子も、名曲が完成した証なんだなと思えて、私も嬉しい。

 

 

もひとつ、楽しい名曲、名うての泥棒猫/石川さゆり

愛人の歌です(ニッコリ)

でも、すごく大人で、関係のあるであろう、男性1人、女性2人、人生の悟りを見ているかのような言い回しは爽快で明快。好き過ぎて、カラオケでも歌えるけど、ツインテールとかしてる私が歌っても子供染みてて魅力に欠け過ぎる…。人生経験を積んでいる色っぽい女性に、ぜひとも魅力たっぷりに歌ってほしい一曲です。

なので、石川さゆりさんの艶っぽさ、完璧なキャスティング!

名うての泥棒猫

名うての泥棒猫